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2020.04.15

WING

ボーイング、第1四半期民間機納入数は50機のみ

1984年第1四半期以来の歴史的な低水準に
 
 ボーイングが4月14日(米シカゴ現地時間)に発表した第1四半期(1-3月)の機体納入実績によると、民間航空機部門の機体納入数が、わずか50機に留まったことが明らかになった。
 ボーイング史上、歴史的な低い数の引き渡し数だ。過去の引き渡し数を紐解けば、今回の引き渡し数は、1984年第1四半期に記録した34機という数字以来の低水準だ。その前後の年の第1四半期納入数をみてみると、1983年第1四半期は73機、85年第1四半期は64機、86年第1四半期には73機を納入している。
 エアバスと共に、世界の航空機産業一翼を担うボーイング民間航空機部門が、3ヵ月でわずか50機しか機体を納入することができなかったことの衝撃は大きい。
 ボーイングは737MAXの飛行停止問題を抱え、ベストセラーである単通路機737MAXを納入することができない。そのため財務状態が急速に悪化しており、政府への財政支援を求めるなど、窮地に立たされている。そこに新型コロナウイルスのパンデミックというダブルパンチをくらい、もはや虫の息だ。
 新型コロナウイルスの感染拡大で、世界の航空会社たちも未曾有の危機に直面しており、・・・・・・。
 なお、第1四半期における機体引き渡し状況は下記の通り。

■民間航空機部門
・737=5機(次世代737)
・747=0機
・767=10機
・777=6機
・787=29機

■防衛宇宙・安全保障部門
・AH-64新造=2機
・AH64再生=14機
・C-40A=0機
・CH-47新造=9機
・CH-47再生=1機
・F-15=0機
・F/A-18=5機
・KC-46タンカー=5機
・P-8=3機
・商用・民間向け衛星=0機
・軍用衛星=0機

※写真=世界の航空機産業に君臨してきたボーイング。第1四半期の民間機納入数がわずか50機に留まるなど危機的状況に(提供:ボーイング)