記事検索はこちらで→
2020.04.24

WING

三菱重工、5月に大江工場を最大10日間停止へ

ボーイングやサプライヤー操業状況鑑み停止措置

 三菱重工は4月22日、787ドリームライナーの主翼などの製造を担当する大江工場(名古屋航空宇宙システム製作所)の操業を、5月11日〜29日までの10日間を上限として一時的に停止することを発表した。三菱重工によれば、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた主要顧客であるボーイングや、基幹部品・原材料サプライヤーの操業状況などを鑑みた措置だとしている。
 同社によれば、今後はティア1事業を担うエアロストラクチャー事業に係る他の国内生産拠点についても、航空機産業の需給状況などを踏まえて生産計画を見直すとしており、国内各地の生産拠点に影響が拡大する可能性もありそうだ。
 新型コロナウイルスの感染拡大によって、三菱重工のエアロストラクチャー事業の主取引先であるボーイングの民間航空機生産が一時的に完全にストップ。787型機の最終組立ラインなどがある米国ワシントン州のエバレット工場では、ボーイング社員が新型コロナウイルスに感染し、その後死亡する事態が発生。州知事によって、ワシントン州全体に救急事態宣言が発せられるなか、ボーイングはエバレット、レントンといった民間航空機の主要製造拠点を含むワシントン州内の全生産拠点を一時的に停止する措置を講じた。
 ボーイングのワシントン州内における民間機生産活動は4月20日以降、各民間航空機のプログラムに従事するスタッフが段階的に作業に復帰している。ボーイングが4月16日に明かしたところによれば、・・・・。