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2020.04.24

WING

ICAO、国際線旅客数が1-9月累計で最大12億人減

最大2530億ドル収益減、座席供給量も最大3分の2減少

 国際民間航空機関(ICAO)は4月21日(モントリオール現地時間)、今年1月から9月までの国際線総旅客数が、平時に比べると最大で12億人減少する可能性があることを発表した。
 新型コロナウイルスの影響で航空需要の減退に見舞われ、さらに各国政府による厳しい出入国規制が敷かれるなか、航空会社各社が運休・減便せざるを得ない状況にある。ICAOは今年第3四半期累計(2020年1-9月)において、航空会社の座席供給量が最大で3分の2減少することを示唆。供給量の大幅な減少に伴い、航空会社の収益が1600億ドルから2530億ドル減少(17兆2200億円〜27兆2200億円)する可能性を指摘した。
 ICAOが発表した最新の予測では、今年1月から9月の国際線において、急激に需要が回復する「V字回復」のパターンと、ゆっくりとした回復である「U字回復」のパターンでシナリオ分析した。
 「V字回復」パターンでは、5月末に回復の兆候が現れはじめると仮定して、期間中の航空会社による座席供給量の削減は2019年比ベースで41%〜56%の減少幅に収まり、旅客数の減少幅が7億500万人〜9億6300万人と推定。航空会社の収益は1600億ドルから2180億ドル減少(17兆2200億円〜23兆4600億円)すると推定した。
 一方、「U字回復」パターンでは、第3四半期もしくはそれ以降に回復し始めると仮定して、期間中の座席供給量は昨年比57%〜67%減少し・・・・・・・・・・・。