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2020.04.24

ウイングトラベル

★コロナ渦で旅行業の事業廃止が増加傾向に

 3月中心に約80社が事業廃止、さらに増加も

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、旅行業の事業廃止を選択する旅行業者が増えている。旅行業の事業廃止に伴い、営業保証金や弁済業務保証金の取戻し公告が掲載された旅行業者の数は、4月の官報公告だけで3月を中心に約80社に達した。コロナ渦で外出自粛や海外渡航の延期や中止が勧告され、国内旅行、海外旅行ともに販売再開への見通しが立たない中で、旅行業の事業廃止を選択する企業が増えている。とくに、第3種旅行業を中心とする中小企業で事業廃止が目立つほか、第1種や第2種でも一部事業廃止が出ている。
 4月の官報公告のうち、新型コロナウイルス感染症による影響が出始めた1月末から3月にかけて旅行業を事業廃止し、全国旅行業協会(ANTA)の保証社員としての地位を失ったとして弁済業務保証金の取戻し公告を出された旅行業者は計52社にのぼった。日本旅行業協会(JATA)は3社だった。また、旅行業協会に加盟していない旅行業者で、旅行業登録を抹消し、営業保証金の取戻し公告を出した旅行業者は24社となった。新型コロナウイルスの国内外での感染拡大と影響長期化で先行きが見通せない中、旅行事業の廃止を選択する事業者は今後も増える可能性がありそうだ。

 

※Photo by Martin Sanchez