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ボーイングとエンブラエル、防衛・民間の合弁設立白紙に
エンブラエル怒り心頭、双方の主張が真っ向対立
ボーイングは4月25日(米シカゴ現地時間)、これまでエンブラエルとの間で進めていた、ジョイント・ベンチャー立ち上げを、突如として断念することを発表した。両社はリージョナルジェットおよび将来モビリティ(空飛ぶクルマ)を扱う「ボーイング・ブラジル-コマーシャル」と、エンブラエルが開発したC-390のマーケティングおよび販売を担う「ボーイング・エンブラエル-ディフェンス」という、民間および防衛事業を担う2つのジョイント・ベンチャーの設立を目指していたが、その双方の立ち上げを断念することが決まった。
ちなみに、ボーイングによれば、防衛事業については去る2012年に契約して2016年に拡張した契約は維持するとしており、C-390に関するジョイント・ベンチャーの立ち上げも断念する一方で、何らかのかたちで両社間で共同マーケティングなどを展開していくものとみられる。
ただ、ジョイント・ベンチャー設立に向けて動いていた双方の主張は、全く咬み合わなっていない。相思相愛だった双方のはずだが、今後係争案件にまで発展しそうな勢いだ。
ボーイング、「エンブラエルが必要条件みたさず」
エンブラエル、「ボーイングが虚偽の主張」
ボーイングとエンブラエルが描いていたジョイント・ベンチャーでは、・・・・・・。
※写真=相思相愛でジョイント・ベンチャー設立に向けて動いていたボーイングとエンブラエル。しかしながら試みは決裂してしまった。日本にとってはスペースジェットを通じてボーイングを相手に闘う必要がなくなったが・・・。写真は2018年7月のファンボロー航空ショーで会見する当時の両社経営陣