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NAA田村社長、4月出国者98.3%減「かなり厳しい」
航空会社などへの支援継続、国への支援要請も
成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は4月28日に行った定例会見で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による直近の状況について説明。成田空港の4月1日から25日までの出国旅客は前年同期比98.3%減の1万9800人、国際線発着数が85.1%減の1852回となったことを明かした。
方面別の出国旅客では、特に太平洋線、欧州線ともに98.4%減という状況で、さらに中国線は97%減、アジア線が98.7%減となった。また、構内営業の売上高は97%減になった。田村社長は空港の近況を説明した上で「かなり厳しい状況になってきている」と心境を吐露した。
田村社長は、感染症拡大の影響で減便する航空会社などに対して行う100億円規模の支援について、「今後必要に応じてさらなる支援措置を適時適切に講じていきたい」と述べた。当面は、現在行っている支援を継続するが、必要に応じて「追加で策を講じることもある」という。
ただし、NAAへの影響も大いに深刻だ。空港は飛行機の発着や、旅客・貨物の利用によって、収入を得ている。それが軒並みマイナス9割台になり「収入が入ってこない。しかもインフラ企業であるため、いつ着陸しても良いように準備しておかなくてはいけない」ばかりか、さらに固定費もかかる。
田村社長は「これまである程度好業績を蓄積し、資金調達も協力が得られている」ため、NAAが「すぐに倒れることはない」と強調した。しかし、長く続けば非常に厳しくなるのは当然のこと。先月の会見で政府に対する支援について触れたが、今のところ求めたい中身が「具体的に決まっていない」という。今後、政府との相談の上で支援の内容を決めていく考えだ。
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