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自衛隊中央病院での新型コロナ対応の様子を公開
防護衣着脱等基本を確実に実施し院内感染防ぐ
防衛省・陸上自衛隊は去る4月30日、自衛隊中央病院(三宿)における新型コロナウイルス感染症に対する院内感染防止策など、医療現場の様子を報道陣に公開した。周知のとおり、自衛隊の衛生隊員らは1月30日から3月16日の間、帰国邦人およびクルーズ船の乗客の救援に係る災害派遣活動を実施。予備自衛官を含め延べ約8700名の隊員が輸送支援や生活支援、クルーズ船「ダイアモンド・プリンセス」号での対応を行った。また、3月28日からは水際対策強化と市中感染拡大対応に係る災害派遣として、4月26日時点で予備自衛官を含む延べ約6500名の隊員が帰国者や入国者に対する権益支援、輸送支援および生活支援を行っているほか、自治体職員や民間事業者に対する教育支援なども行っているところだ。特に、自衛隊中央病院では他の一般病院で問題となっている医療従事者や他の患者が感染してしまうといった院内感染が発生しておらず、如何にして院内感染を防いでいるのか注目されている。
精神的にも健全に働ける環境作りに留意
報道公開当日は、報道陣に対し病院玄関に展張したテント内で来院者の検温などを行う様子をはじめ、陽性患者の搬送時に使用する専用ルートや実際の受け入れ病棟における動線設置の様子、看護師らによる防護服・マスクの着脱要領の展示を実施。看護師の防護服・マスクの着脱要領の展示では、N95マスクが確実に装着できているかを確認する器材を使い、複数種類のマスクの中から自分に合ったマスクを選ぶようにして、隙間なく確実にマスクを装着できるようにしていた。また、防護服の脱衣では感染防止のポイントとして、手袋を交換してから綺麗な手で脱衣を行うこと、顔周りを最後に脱ぐことにしていると説明。手袋交換や脱衣を進める中で頻繁にエタノール液で消毒して、感染予防を確実に行うことを心がけていると述べた。・・・
第一種感染症指定医療機関として日々訓練
最大時には102名の患者を受け入れ治療
※写真=自衛隊中央病院は新型コロナウイルス感染症に対する院内感染防止策など医療現場の様子を報道陣に公開した。写真は防護衣の着脱要領を展示する看護官
※写真=患者の受け入れ要領の展示(写真の人物は全て病院職員)。屋外テントでの検温や陽性患者用の専用動線の確保して、新型コロナウイルスとの接触を極限している
※写真=病棟内でのゾーンニングの様子
※写真=報道陣のインタビューに答える上部泰秀自衛隊中央病院院長
※写真=自衛隊中央病院での患者受入体制と推移。ピーク時には102名の患者を受入れた