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2020.05.08

ウイングトラベル

★欧州各国、新型コロナ制限解除、第2段階へ

 国内旅行に続き、近隣諸国への旅行検討

 新型コロナウイルス感染症に対する制限解除が欧州で本格的に動き出した。フランス、ドイツ、スペインなど感染者数の多い欧州主要国が制限解除、規制緩和の新たな段階に入り、他の欧州各国も制限解除に解除に踏み出した。各国ともに段階的な制限解除を行う上での数値基準を設け、それに満たない場合は制限措置を再び強化する。

 

 フランス、居住県内100km以上の遠出許可

 フランスは制限解除の方法を感染度、医療体制、PCR検査能力により赤と緑のゾーンに分けた。赤ゾーンはイル・ド・フランス圏、グラン・テスト圏、ブルゴーニュ・フランシュコンテ圏、オート・ド・フランス圏、海外県のマイヨット県。
 イル・ド・フランス圏は通勤時間帯は原則、公共交通機関の利用禁止で、11歳以上はマスク着用を義務化。違反者は135ユーロの罰金。
 5月11日から、マイヨット県を除き、日常の外出は証明書携行不要で認める。ただし、居住地から直線距離100km以上の移動は、職業、家族の理由を除き禁止。100km以上の移動も居住地県内なら許可。居住地を示す証明を携行。
 フランス国内の入国は原則14日間の隔離を実施。シェンゲン圏からの入国は隔離の対象外。
 5月11日から40万企業、87万5000人の労働者が仕事に戻る。イル・ド・フランス圏を除き、4万平米以上の大型商業施設も再開可能。小規模企業は3、4、5月分の社会保険料・税の支払を免除する。

 

 ドイツ、全店舗営業開始、劇場・ホテルも再開

 ドイツは制限解除が第2段階に入り、全店舗の営業再開を認めた。また、レストラン、観光目的のホテルなど宿泊施設の営業、劇場・オペラハウス・コンサートホール・映画館等の文化施設の段階的な再開も各州の対応に委ねた。
 屋外スポーツ施設は、段階的に再開可能とし、サッカー・ブンデスリーガ1部、2部の試合は、5月後半から無観客で再開を認める。ただし、大規模イベントは少なくとも8月31日までは禁止とした。
 学校は各州判断で段階的に再開し、夏季休暇前までにすべての生徒が一日以上通学できるようにする。

 

 デンマーク、出入国禁止解除を近隣各国と調整

 デンマークは制限解除に第2段階に入り、5月11日からショッピングセンターを含む小売業が全面再開、5月18日からレストラン、カフェなどが再開される見通し。また、高学年の学校も5月18日から再開され、6〜10年生の通学が可能となる。10人を超える集会の禁止は引き続き継続される。
 近日中に民間企業の出勤、プロスポーツの無観客試合、屋外のスポーツ活動、協会、宗教活動も再開される。
 国境管理は現在近隣諸国と交渉中で、国境封鎖、渡航禁止、入国禁止等の解除については6月1日までに発表するとしている。
 デンマーク領内に関しては、グリーンランドからデンマークへの渡航制限を緩和した。一方でデンマークからグリーンランドへの渡航は引き続き制限されている。

 

 ノルウェー、6月1日から旅行解禁を検討

 ノルウェーは5月7日から私的集合人数の上限を5人から20人に緩和。体育館の再開(更衣室禁止)、公共の場で50人を上限とする集会・行事の再開、医療従事者の海外渡航禁止の廃止、出勤の緩和(常に1m以上の距離確保)などを実施。
 5月11日から全ての小学校・中学校の学年の再開、自動車教習所の再開とサッカーなどの青少年のスポーツガイドを発出する。
 6月1日からは食事販売を伴わない飲食場所の再開、アミューズメントパークの再開、学校授業を含む団体での水泳再開などを実施する。
 また、6月1日からレジャー・旅行に関する勧告を実施する予定で、内容は5月15日に発表される。
 6月15日からは200人を上限とする行事の再開、条件付きでフィットネスセンターの再開、スイミングプール、水上公園の一般公開、サッカー・トップリーグの再開などを検討する。

*Photo by slon_dot_pics