南アフリカ政府、新たなフラッグ・キャリア立ち上げへ

会社更生法下の南アフリカ航空再建を断念

　南アフリカ政府は去る5月1日（現地時間）、経営危機に瀕した南アフリカ航空について、その再建を断念し、新たなフラッグシップキャリアを設立する方針を固めたことを明らかにした。同政府の発表では、「旧来の南アフリカ航空ではなく、南アフリカにとって誇りとなるフラッグシップ、新たに再構築した航空会社の旅の始まりだ」として、新たなフラッグシップの設立を示唆した。
　新型コロナウイルスの感染拡大で、世界の航空ネットワークの実に90％以上が運休・減便によって寸断され、すでにいくつかの航空会社が経営破たんの道を選択することを余儀なくされているほか、各国政府の支援を受けて茨の道を乗り切ろうとしている。そうしたなか会社更生法下の南アフリカ航空は追い打ちをかけられるように大打撃を受けた。
　南アフリカ航空は赤字経営が常態化し、政府などの融資を受けていたが、昨年も大規模なストライキによって数多くの欠航便が発生するなど、追い詰められていた。・・・