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JAL、19年度国際旅客9.3%減、感染症影響で
3月単月で73.8%減、20年度も続く厳しい状況
日本航空(JAL)がこのほど発表した2019年度輸送実績は、国際線の旅客数が前年度比9.3%減の827万7987人で、利用率が77.1%となった。今年1月から新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大した影響で、航空需要が大幅に低下。2月から減少影響が色濃く見られるようになり、3月単月の旅客数は前年同月の73.8%減と、厳しさを物語った。5月になった現在も感染症収束の目処が見えず、2020年度にはさらに厳しい状況への対応が必要になりそうだ。
19年度としては、国際線の旅客キロ(RPK)が9.3%減の419億562万8千人キロ、座席キロ(ASK)が1.1%減の543億2454万6千座席キロとなったため、利用率が77.1%となった。第3四半期までは比較的堅調だったが、第4四半期の大幅な落ち込みによって、厳しい実績となった。特に3月単月は、19年度の中で最も航空需要が低下した。旅客数が73.8%減の20万7320人で、利用率が36.5%と、激しく落ち込んだ。RPKは67.1%減の12億7437万3千人キロで、ASKが26.4%減の34億9437万6千座席キロ。供給を大幅にカットしたものの、需要の減少に対応しきれなかった。
20年度になると、深刻度は一層増した。世界中で渡航規制が強化され、航空需要がさらに低下。直近で国際線の供給は95%カットとした。いぜん感染症は世界中で猛威を振るう。・・・