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座席供給量に明るい兆候も、回復期には時期尚早
新型コロナとの闘い16週目、複数市場で供給増
新型コロナウイルスの感染拡大が中国・武漢市で顕在化して、このウイルスとの闘いが始まってから、すでに16週目に突入した。未曾有の危機に直面している航空業界では、これまでにいくつかの航空会社が経営破たんや人員削減を表明するなど、暗然たる空気が流れている。
そうしたなか、世界の航空関連データを提供する英国のOAGのジョン・グラント氏は去る5月4日、5月一週目における世界の航空座席供給量について、「座席供給量が回復し始めたと言うには、未だ時期尚早かもしれないが、いくつかの前向きの兆候がある」とコメントした。「ベトナム、スペイン、オマーン、フランス、コロンビアなどの市場は、毎週の生産力(座席供給量)が増加していることが報告されており、世界中の複数市場で生産能力が伸びている」として、いち早く国内線市場を中心に回復基調がみられた中国市場や北東アジアだけでなく、一部の国・地域で明るい兆候がみられていることに言及した。
供給量削減の動きは依然続く
供給減の底に近づくも更なる減少懸念も
グラント氏は・・・
※グラフ=新型コロナ危機発生以降の座席供給量推移(提供:OAG)
※グラフ=国内線と国際線の運航比率。依然として全運航便のうち国内線が82%を占めている(提供:OAG)