ウイングトラベル
★観光の再開に向けた国際基準作りスタート
WTTC、USトラベル・アソシエーションが指針公表
新型コロナウイルスの世界的流行により世界の観光産業が大打撃を受ける中、コロナ収束後を見据え、観光の再開に向けた新たな基準作りが国内外で急ピッチに進められている。世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は現地時間の5月12日、トラベル・ツーリズム産業の再開に向けた新たな国際基準『Safe Travels』の一部を公表した。また、USトラベル・トラベル・アソシエーションは5月4日、全ての旅行者の健康と安全推進のための観光産業ガイドライン『TRAVEL in the New Normal』を公表した。日本でも去る5月4日の安倍総理会見で、「今後2週間をめどに、業態ごとに専門家の協力をいただきながら、事業活動を本格化するためのより詳細な感染予防策のガイドラインを策定していく」との方針が発表されており、今月中にも業界別のガイドラインが策定される見通しだ。こうした国際基準やガイドライン作りは、感染予防策を図った上で観光を再開していくための指針を示すもので、観光の再開に向けた第一歩として注目される。
WTTC、新国際基準『Safe Travels』一部公表
ホテルとリテール先行発表、航空とクルーズ検討中
WTTCが公表した観光再開のための新たな国際基準『Safe Travels』は、世界各国の入国制限や行動制限が解除された後に、旅行者が安全かつ安心して旅行できるよう、消費者の観光に対する信頼を再構築する目的で設計されている。この国際基準では、コロナ収束後の健康と衛生管理への新たなアプローチについて、世界の旅行・観光分野の民間セクターに対して共通指針を示すと同時に、旅行者とそこに働く従業員の健康と安全に焦点を当ててとりまとめられている。
USトラベル『TRAVEL in the New Normal』策定
6本柱で対策、タッチレス促進や消毒徹底など
USトラベル・アソシエーションが公表した観光産業ガイドライン『TRAVEL in the New
Normal』は、6つの柱で対策をまとめている。第一に従業員と顧客のためのオペレーション手法や公共スペースの再構築、第二にタッチレスの導入促進、第三に消毒の徹底や新たな衛生手法の導入、第四に従業員に対する健康観察やスクリーニング導入と自己隔離支援、顧客に対する啓発や検査・治療が必要な場合の情報提供等、第五に顧客や従業員に陽性者が出た場合に備えた対応マニュアルの策定、第六に飲食業界で確立された衛生管理基準への準拠の大きく6本柱となっている。
※画像=WTTCが提唱する旅行の新たな国際基準「Safe Travels」(出典:WTTC公式サイト)