WING
タイ国際航空、新型コロナで経営破たん
タイ中央裁判所に会社更正手続き申請
タイ政府は5月19日、タイ中央裁判所に対して、タイ国際航空の会社更正手続きの申請することを承認した。タイ国際航空は、言わずもがなタイのフラッグ・キャリア。タイ政府が過半数を超える株式を握るいわゆる国営航空会社で、スターアライアンスに加盟している。日本路線では、拠点空港であるスワンナプームと羽田、成田、関西、中部、新千歳、福岡、そして仙台線の計7路線を開設している。
新型コロナウイルスの感染拡大に苦しめられたタイ国際航空が、ついに会社更生手続きに入ることになった。タイ国際航空は、会社更生手続きに入ることで事業継続と通常どおりの運航を行うことが可能になるとし、今回の決定はあくまで破産法に基づき事業再生プロセスが進めるためのものであって、会社の解散・精算などを行うものではないことを強調。むしろ旅客・貨物輸送といった通常の事業を行うことが可能となり、経営再建に向けて一歩ずつ着実に歩みを進めることができるとしている。
タイ国際航空の再建を巡っては、当初は政府が約1800億円の公的支援に乗り出すとしていたが、大規模な人員削減が条件となったことで労働組合などが反発。現地で経営破たんが取り沙汰されたものの、今月16日には、前日(5月15日)の取締役会で破産申請の意思がないことを確認したと発表。・・・
※写真=タイ国際航空のA380型機(提供:タイ国際航空)