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2020.05.21

WING

ロールス・ロイス、最低でも9000人規模の人員削減

全従業員の17%以上解雇、工場など資産売却も

 ロールス・ロイスは5月20日(英国現地時間)、大規模な組織改編を実施するとして、この影響で最低でも9000人規模の人員削減に踏み切ることを発表した。同社には現在約5万2000人が在籍しており、その実に17%以上もの人員を削減するという大鉈を振るうことになった。人員削減と共に、工場や資産の売却・整理、資本その他の関節関連経費の削減も実施する方針だ。
 ロールス・ロイスとしては、この組織再編を通じて毎年13億ポンド以上のコストを削減するとしており、このうち人員削減によるコスト削減効果は約7億ポンドにのぼるとの見込みを示した。ちなみに組織再編に伴う再編コストは約8億ポンドと推定。2020年~2022年にかけて、再編コストを計上していくという。
 新型コロナウイルスの感染拡大で、各国政府による出入国制限や需要の減退により世界の路線ネットワークが崩壊。航空会社の財政状態が急速に悪化し、それに伴って航空機製造業も大打撃を受けている。エンジン大手OEMであるロールス・ロイスもまた然り。同社は既に資金面での対応力強化を図っているほか、今年の現金流出を大幅に抑制する対策を講じているところだ。・・・

 

※写真=ロールス・ロイスは全従業員の17%を解雇へ(提供:ロールス・ロイス)

※写真=苦渋の決断を下したウォーレン・イーストCEO(提供:ロールス・ロイス)