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2020.06.10

WING

IATA、2021年の航空業界損失は1兆7000億円

旅客数は2014年水準の34億人、売上高は5980億ドル

 国際航空運送協会(IATA)は6月9日(ジュネーブ現地時間)、2021年の航空業界の損失額を158億ドル(約1兆7023億円)と予想した。各国の国境封鎖が徐々に解除され、2021年には需要が増加することによって航空業界の損失幅が縮小。航空会社は回復モードに入るが、それでも新型コロナウイルス感染拡大危機以前の水準遠く及ばず、依然として大きな損失を被る見通しだ。
 IATAは2021年の総旅客数は33億8000万人と予測。これは33億3000万人の旅客を輸送した2014年とほぼ同じ水準だ。2019年の45億4000万人と比べると、まだまだ大きな開きがある。この結果、全体売上高は5980億ドルと予想。2020年の売上高から42%増と大きく改善するものの、一方で2019年の売上高8380億ドルを29%下回るとy測した。
 また、固定費は旅客数が増加することで下がると予想されているが、感染症対策が続くことで航空機の稼働率が低下することなどが影響して、利益は制限されるだろうとの見通しを示した。・・・

 

※写真=2021年の損失予想は1兆7000億円規模にまで縮小する予想だ。ただ、莫大な借金を抱えるなど、航空業界の置かれる状況は厳しい。写真は新型コロナの影響でガランとした羽田空港第2ターミナル国際線施設。現在も閉鎖されたままだ