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2020.06.17

WING

河野防相、陸型イージス導入「認識甘かった」

地元へ19日以降すぐに秋田・山口訪問へ

 河野太郎防衛大臣は6月16日の閣議後会見で、イージス・アショア導入のプロセス停止を判断するに当たり、ブースターをむつみ演習場内へ確実に落下させるため、当初ソフトウェアの改修のみで済むと判断したことについて、振り返れば「ソフトウェアの改修だけでは実現できなかったので、認識が甘かったのではないかといわれれば、否定しようがない」と述べ、防衛省の当時の判断が誤りだったことを認めた。しかし導入を判断した2017年当時は、8、9月に北朝鮮の弾道ミサイルが日本の上空を頻繁に通過した緊迫した時期。当時の導入判断は「防衛省として国土を守るため必要な装備導入に全力を挙げてきた」として、必要性の高さを示した。
 河野大臣は、停止判断せざるを得ない状況に、地元をはじめ、納税者に対して謝罪したい意向を示した。特に秋田県・山口県の地元住民に対して「私が出向いてお詫びしたい」として、県を越えた移動自粛の緩和を予定する19日以降、調整が済み次第早急に訪問する姿勢を見せた。
 導入停止の経緯については改めて、ブースターを確実にむつみ演習場内に落下させるためには、ソフトウェアの改修のみでは難しいことを強調した。ハードウェア、つまりミサイルの構造そのものにも改修が必要になることが判明した。河野大臣はハードウェアの改修について、SM-3ブロックIIAを例に説明。改修には少なくとも日米で約2200億円、開発期間が12年かかったとして、ブースター落下のために必要な改修も「それと同様の期間、コストがかかる」見通しだ。それを考えれば、「ミサイルの能力が向上するわけではない。ブースターの落下地点をコントロールするための改修は合理的ではないと判断した」と説明した。・・・

 

契約済み1787億円、120数億円が支出済みに

 

装備品導入計画明示の必要性強調

 

北の強硬姿勢、国内から目を背けさせる目的か