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2020.06.25

WING

あらゆる経空脅威から日本の空を守れ

総合ミサイル防空態勢確立、中SAM加え巡航ミサイル対応

 

 航空自衛隊航空総隊司令官の井筒俊司空将はWINGのインタビューに応じ、総合ミサイル防空においても自動警戒管制システム(JADGE)が中核になるとして、陸・海・空の各自衛隊へ情報を提供し、自衛隊が保有するあらゆるアセットを活用できる態勢としていく考えを示した。対象の経空脅威は、弾道ミサイルのみならず、巡航ミサイル、航空機、さらには極超音速ミサイルなど幅広い。PAC-3やイージス艦に加えて、陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾(中SAM)なども併せて、脅威度が高まる巡航ミサイル等にも対応していく。
 総合ミサイル防空の考え方は現在の防衛大綱で示され、BMDはその中の一部として包含されるかたちだ。これまで弾道ミサイルを対象としたBMDは、北朝鮮による発射が頻繁に行われるようになったことで注目された。これからは「BMD以外にも、多数の巡航ミサイル、地上から離陸した航空機も含めた複合的な脅威に効果的に対処していく必要がある。まさに総合的な防空を行っていかなくてはいけない」という。そのため防空の態勢は「非常に大きく変わっていく」ことになるという。JADGEは端的にいえば指揮統制(C2:コマンド・アンド・コントロール)システムだ。これを引き続き中核として、各地の部隊に情報を提供していくことになる。

 

 対航空機戦闘はより早く、より遠く
 今ある装備を総合的に活用

 

 JADGEを活用した情報共有
 アセットに応じた適切な指揮

 

 最新技術導入してきたJADGE