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ドル箱の大西洋路線、7月も座席供給量伸びず
1日4600万ドル生む収益源喪失、航空会社に甚大な影響
いよいよ7月に入り夏の旅行シーズンの本番を迎え、本来ならばドル箱路線である大西洋路線が回復していない。新型コロナウイルスの感染拡大で一度閉ざされた欧州の空が再び開かれつつあるものの、大西洋横断線は冷えきった寒い夏を迎えることになりそうだ。
歴史的にみても7月の大西洋横断線は、航空会社にとって高い収益源となるはずの路線だ。新型コロナ禍にある今年、航空会社はこのドル箱路線の収益を大幅に失うことになる。フライト・ステータスなどのサービスを提供する英国OAGのジョン・グラント氏は、航空会社にとって高い収益源となってきた7月の大西洋路線について、「その伝統は今年は確実に起こらない」として、大西洋を横断線を有する航空会社にとって、苦難の夏となることを示唆した。
大西洋横断線の夏の収益を失うことは、航空会社にとってまさに死活問題。グラント氏は「その影響は計り知れない」と話す。「1日に実に4600万ドルもの売上を生み出すこの路線は、少なくともある1社にとっては文字通り10億ドルの収益源」であることに言及。巨額の収益を失うことで、同路線を有する航空会社に、計り知れないダメージがおよぶことに懸念を示した。
ちなみに大西洋路線は、単に大西洋を横断するというだけでなく、・・・
※表=欧州-米国間の座席供給量(提供:OAG)