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オーストリア航空、ザルツブルク-ウィーン線を鉄道に置き換え
鉄道便1日10倍に大増発、同区間の航空便運航終了
オーストリア航空とオーストリア連邦鉄道は、ザルツブルク中央駅とウィーン空港間の鉄道サービス「AIRail」(エアレール)の運行を10倍に拡大する。これまで同区間では1日3本程度の鉄道輸送サービスを運行してきたが、7月20日から1日あたり最大で31本のエアレールサービスの運行を行う計画だ。その一方、オーストリア航空はザルツブルク-ウィーン線のフライトを終了することにした。ちなみにザルツブルク-ウィーン間における航空機の運航時間は約50分。鉄道を利用した場合、約3時間を要する。
新型コロナウイルスのパンデミックという未曾有の事態にすっかり記憶から薄れてきてしまった感もあるが、コロナ危機発生以前の欧州の空で話題となっていた言葉が「飛び恥」だ。環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんが航空機を使わず、船や鉄道などを利用して移動していることから、欧州の若い世代を中心に広がった言葉だった。
”飛び恥”が盛んに用いられるようになる以前から、欧州の空では政府、航空会社、空港など、関係各者が厳しい環境規制に向けて様々な取り組みを推進してきている。オーストリア航空としても今回のザルツブルク中央駅とウィーン空港間のエアレールサービスの大増発は、「環境保護強化に向けた対策だ」と強調。・・・
※写真=オーストリア航空がザルツブルク-ウィーン線の運航を終了する。代わりに鉄道輸送で同区間を代替する。環境対策が主眼だ