ウイングトラベル
ANA株主総会、A380全3機の導入予定通り
平子社長、ハワイ・リゾート戦略をアピール
ANAホールディングスの定時株主総会が6月28日、都内で開催された。ANAの平子裕志社長がA380を使ったハワイリゾート戦略について説明。このなかで”FLYING HONU”(空飛ぶウミガメ)と名付けたA380の導入時期に言及。会場に投影したスライドのなかで、その初号機であるハワイの空の表現した”ANAブルー”の1号機目は計画通り来年第1四半期に導入することのほか、2機目となるハワイの海を表現した”エメラルドグリーン”も2019年度第1四半期に導入することを明かした。さらに、3機目のハワイの「夕陽」をイメージした”サンセットオレンジ”については、2020年度第1四半期に導入することを明かした。
なお今回の株主総会への出席者数は1712名と、昨年度の2111名と比較すると、やや少ない出席者数となったが、1号議案の「余剰金処分の件」、2号議案「取締役10名選任」、そして3号議案「監査役1名選任の件」といった全ての議案が承認された。
A380を3機投入で1日1560席提供可能に
「特典航空券で利用可能」株主限定ツアーも
平子社長は日本ーハワイ間のマーケット規模について、「昨年度は150万人規模。1日あたり約4000名が渡航している」ことに言及。「リーマン・ショックなどの影響を受けることなく、需要は安定的に推移している」との認識を示した。さらに、「昨年度は10年前と比べて30%以上増加した。日本人にとって根強いリゾート地」と、堅調に成長を続けているマーケットであることを強調した。
現在、ANAは東京ーハワイ間に246席仕様の787-9型機を1日3便投入中だ。つまり1日当たり片道738席を提供している計算。ただ、「搭乗率は90%を超えていて座整数が足りない状況が続いている」(平子社長)とのことで、従前から株主の間から特典航空券を使ってハワイ線を利用することができないなどといった不満が出ていた。
この東京ーハワイ線にANAは、ファーストクラス8席、ビジネスクラス56席、プレミアムエコノミー73席、エコノミークラス383席を装備した総座席数520席仕様の機体を投入する。3機体制となる2020年度以降、1日当たり片道1560席を投入することができるようになり、提供座席数の供給量は「現在に比べて二倍以上になる」。これにより、「特典航空券での利用がより容易になると考えている」(平子社長)とみており、株主が抱く不満の解消にも繋がるだろうと期待を寄せた。