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米太平洋空軍、第1空挺団との訓練の様子を公開
米太平洋空軍は去る7月16日(百里現地時間)、7月8と9日の2日間にわたって実施した第374空輸航空団と第1空挺団の降下訓練の様子をホームページ上で公開した。
今回の共同訓練には、陸上自衛隊からは第1空挺団の隊員約120名が、米軍からは第374空輸航空団のC-130J輸送機3機とクルー、そして20名以上のSERE(生存、回避、抵抗、脱走)課程履修者が参加。航空自衛隊百里基地から飛び立ち、王城寺原演習場(宮城県)に空挺降下するというもので、同演習場における米軍機からの夜間も含む降下訓練は初めての訓練だった。ちなみに、SERE課程は、米軍の訓練課程の一つで、航空機から脱出後のパイロットなどが生存するためのサバイバル技量や捕虜となった際の対処方法を訓練するものだ。
訓練では、陸自空挺隊員の資格および個人技量の維持のほか、空挺降下方式が米軍と陸自で違うこともあって、2国間軍種におけるコミュニケーション、降下要領などを重点に実施したという。ちなみに、米軍が通常使用する空挺降下はCARP方式といい、航空機が自動で風を分析して降下開始のタイミングを知らせるものとなっているが、陸自が使用するのはVIRS方式という地上管制官が降下地点の風を分析し、降下開始のタイミングを知らせるものとなっている。
※写真=百里基地で米空軍C-130Jに乗り込む第1空挺団の隊員達(提供:米太平洋空軍)
※写真=空挺降下の準備をする米空軍の隊員(提供:米太平洋空軍)
※写真=降下に備える第1空挺団の隊員(提供:米太平洋空軍)