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年内は座席供給伸びず、現水準維持か
コロナ再拡大影響、8月も需給調整激しい予想
新型コロナウイルスの感染拡大で未曾有の危機に陥った世界の航空業界は、5月を底として座席供給量の回復を図ってきた。フライトステータスを提供するOAGによれば、夏の旅行シーズン需要を採り込みを図るべく、今週は週あたり5750万席、対前年比約48%まで座席供給量を回復してきているという。この勢いに乗って着実に座席供給量の回復を目指したいところではあるが、そうは問屋が卸さないようだ。
OAGのジョン・グラント氏は「最近の業界の見方では、何らかの激的な進展が起こらない限り、今年の残り期間は、昨今の座席供給量の水準に留まると思われる」とコメント。航空会社が座席供給量を回復しようとしても、新型コロナウイルスの感染再拡大によって肝心の需要が付いて来ておらず、航空会社としては更なる座席供給量拡大には二の足を踏まざるを得ない状況にあるとの見方を示した。その上で、「アジア、欧州の双方において新型コロナウイルスの感染者数が急増したことで、旅行者の安心感が低下しており、旅客需要が大幅に減退している」とした。
新型コロナ禍において航空会社は、・・・
米市場、感染拡大も供給量は比較的安定
CARES法支援終了すれば大規模削減も
※写真=5月を底に座席供給量拡大の動きが見られたが、ここに来て踊り場に。年内は現水準をベースに座席供給量伸び悩みも
※グラフ=1月20日の週以降の座席供給量推移(提供:OAG)
※グラフ=3000海里以上の路線の前年比較。わずかながら上昇してきたが未だ週100万席をわずかに超える水準だ(提供:OAG)