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エンブラエル、E175-E2運航開始を2023年に延期
コロナ感染拡大で民間機市場環境が急変
エンブラエルは開発中のE175-E2の商業運航開始を、2023年まで延期することを決めた。同社によれば、新型コロナウイルス感染拡大で、民間航空機市場が低迷しているためと説明している。
エンブラエルはE175-E2の開発については、継続することを強調。ただ、E175-E2が運航を開始するまでには、十分な時間が必要だとの見方を示した。
E175-E2は、三菱航空機が開発中のスペースジェットにとって、その大きさからみても最大のライバルとなる機体だ。昨年12月12日に初飛行を達成した。
E2ファミリーのなかで最も小型なE175-E2は、全長32.4メートル、翼幅31メートル、全高9.98メートルだ。カタログスペックにおける座席数は80席~90席級で、最大離陸重量が9万8120ポンド(4万4600kg)、最大ペイロード2万3368ポンド(1万600kg)、最大巡航速度マッハ数0.82、航続距離3740km(2000海里)などとなっている。
もともとは2020年に初号機納入をスタートする計画だったものの、米国のスコープクローズが緩和される可能性があるなどとして2021年に後ろだおしすることを決定。今回は新型コロナ危機という市場環境の激的な変化を受けて、納入スケジュールを見直すことにした。・・・
売上高61%減、純損失1億9880万ドルに
機体引き渡し急減、コロナやボーイングと破談影響
※写真=昨年12月に初飛行を達成したE175-E2。コロナ禍の環境変化を受けて初号機引き渡しを2023年に後ろだおしすることを決めた