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2020.08.18

ウイングトラベル

★7月の旅行業倒産件数は2件、前年同月と同数

 TSR、新型コロナ再流行警戒で廃業増懸念も
 
 東京商工リサーチ(TSR)がまとめた7月の旅行業倒産状況によると、7月の旅行業倒産は2件となり前年同月と同数となった。負債総額は71.2%減の2100万円となり2カ月ぶりに前年を下回った。
 7月の旅行業倒産は2件とも業績低迷による販売不振を主因とするが、今年に入ってからの新型コロナウイルス感染拡大に伴う業況悪化も経営破たんの後押しとなった。
 1〜7月の累計倒産件数は17件となり、前年同期に比べて1件増加した。
 政府は7月からGo Toキャンペーンを開始したが、キャンペーン対象から東京都が除外されたため効果が限定的との指摘もある。さらに新型コロナウイルスの感染第二波を警戒した政府や都道府県が移動や外出の自粛を再び呼びかける状況では旅行需要の回復が阻害されかねない状況だ。
 そうした中で東京商工リサーチは「現時点で旅行業の倒産は前年並みの推移をたどっているが、廃業を選択する企業の増加も危ぶまれている」と指摘している。
 

 

■7月の宿泊業倒産は7件、5カ月ぶり前年下回る
 資金繰り支援策が倒産を抑制も予断許さず

 
 東京商工リサーチがまとめた7月の宿泊業倒産件数は前年同月比22.2%減の7件となり、5カ月ぶりに前年同月を下回った。倒産件数が1ケタ台となったのは今年3月以来4カ月ぶりとなった。負債総額は33.3%減の11億1200万円で6カ月ぶりに前年同月を下回った。負債10億円以上の発生がなく、1億円未満が過半数を占めた。