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2020.08.19

WING

空自、米空・海・海兵隊と戦闘機による共同訓練

東シナ海、沖縄周辺などで実施、中国を警戒か

 航空自衛隊は8月18日、日本海、東シナ海、沖縄周辺空域で米軍との共同訓練を実施。日米共同対処能力や、部隊の戦術技量の向上を図った。内容は編隊航法訓練や防空戦闘訓練と、従来から行ってきた項目とかわらないものの、米側からは、米空軍のほかに、米海軍、米海兵隊が戦闘機によって参加した。比較的大規模な訓練となった背景には、実施場所などから中国を意識した訓練とも見られる。
 空自から参加したのは、千歳基地第2航空団のF-15が4機と、小松基地第6航空団のF-15が4機、築城基地第8航空団のF-2が4機、那覇基地第9航空団のF-15が8機だった。
 それに対し米軍から参加したのは、米空軍のB-1が3機と、F-15が10機、E-3が1機。さらに米海軍のF/A-18が2機と、米海兵隊のF-35Bが3機参加した訓練となった。
 この訓練を実施した日本海、東シナ海、沖縄周辺は、中国軍による軍事行動が活発に行われている地域だ。特に東シナ海の尖閣諸島周辺では、中国公船が接続水域や領海内への侵入を繰り返すなど、現状変更の試みを執拗に繰り返している。
 中国では先日、禁漁期間としていた東シナ海において漁を解禁したこともあって、尖閣周辺では中国漁船が押し寄せることも懸念される。この度の日米共同訓練は、こうした中国の行動に釘を刺すものとして期待できる。

 

※写真=米空軍の爆撃機や戦闘機のほか、米海軍や米海兵隊の戦闘機も参加。比較的大規模な訓練となった(提供:米空軍)