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防衛省、北朝鮮船と不明船舶に瀬取りの疑い
船体に異なる名前、偽装による制裁逃れか
防衛省は、6月29日昼ごろに上海の南南東沖約350キロの東シナ海公海上で、北朝鮮船籍タンカー「AN SAN 1号」と船籍不明の船舶が接舷(横付け)しているのを確認したと発表した。両船舶は瀬取りを行っていたことが強く疑われる。さらに「AN SAN 1号」は、今年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定されている船舶だが、船名を「HOPE SEA号」と偽装していることが分かっていて、日本政府としては制裁逃れを図っている疑いが強いとしている。
このほど、「AN SAN 1号」と船籍不明船舶による接舷を確認したのは、海上自衛隊第14護衛隊の「せんだい」(舞鶴)。11時15分ごろ、両船舶が蛇管(ホース)を接続していた状況を確認したとして、日本政府では北朝鮮船が国連安保理決議で禁止されている瀬取りを実施していた疑いがあるとして、同事案を国連安保理北朝鮮制裁委員会に通報するとともに、関係国との情報共有を行っている。
※写真1=29日11時15分ごろの「AN SAN 1号」と不明船舶。接舷して蛇管を接続している(提供:防衛省)