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2020.08.31

WING

井筒空幕長、真価発揮する空自の“シンカ”注力

隊員の創意工夫「心強い」、重責に全力尽くす

 第36代航空幕僚長に就任した井筒俊司空将は8月28日の定例会見で、空幕長として特に力を入れていくことは「航空自衛隊のシンカ」であり、丸茂吉成全空幕長が行ってきた取組みをさらに加速化させる意向を示した。その意味としては、進む“進化”と併せて、既存の能力や機能を深める“深化”の意味もあるとした。井筒空幕長はそれにさらに加えて、真の価値という意味で、航空自衛隊の“真価”も追求していく考え。「進みながら、深く考えながら、その中で航空自衛隊の未来、真の価値を見出していく」と強調した。
 井筒空幕長は、航空自衛隊が置かれる環境が大変厳しいものであることを説明した。厳しさを増す日本周辺国の軍事情勢や、先行きの見えない国際社会、それに加えて国内に目を向ければ、毎年のように豪雨災害が続き、さらにはコロナウイルス感染症の拡大と、問題が山積している状況だ。その中で航空自衛隊は「しっかりと任務を果たしていかなくてはいけない」と、厳しい視線を向ける。しかしながら一方で、組織では各級指揮官が厳正に指揮を実施し、また隊員一人ひとりが基本を厳守しつつ、創意工夫をもって任務に当たっているとして「航空幕僚長として非常に心強く、うれしく思っている」と評価した。そこで自身としては、空幕長として「重責をしっかり受け止めて、全力を尽くす」と述べて、空自トップとして組織を引っ張っていくことに、意欲をみなぎらせた。

 自衛官の原点はブルーインパルスの飛行