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JAXA、「WAKASHIO」油流出を「だいち2号」で観測
海保らにデータ提供、国際援助隊・専門家チーム利用
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、モーリシャス沿岸で座礁した貨物船「WAKASHIO」による油流出事故において、陸域観測技術衛星「だいち2号」(ALOS-2)を用いた観測協力を実施した。モーリシャス沖の緊急観測を実施し、国際緊急援助隊・専門家チームに参加している海上保安庁への観測データ(画像)提供及び技術支援を行った。
「だいち2号」観測データは海上保安庁が解析し、国際緊急援助隊・専門家チーム(一次隊)が利用したとのことで、現在活動中の二次隊に向け引き続き「だいち2号」の観測データを提供しているという。
JAXAによると、表面張力の違いにより水(海水)と油は混ざり合わず、密度の小さい油は海水上に浮き、油は水よりも粘性が大きいため、風による波が立ちにくくなることを利用して観測を行なった。
「だいち2号」のようなレーダ衛星は、衛星からマイクロ波を照射し、対象物で散乱・反射して衛星方向へ戻ってきた後方散乱を計測することができ、・・・
※画像=だいち2号で油流出状況を観測(提供:JAXA)