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2020.09.01

WING

ソフトバンク、ドローン無線中継で遭難者位置特定

双葉電子工業と東工大らと開発に成功

 ソフトバンクと双葉電子工業は、遭難事故や災害の発生時に、携帯電話機の位置情報を活用して遭難者や行方不明者の位置特定を迅速に行うことを目的として、「ドローン無線中継システムを用いた遭難者位置特定システム」を共同開発した。このシステムの開発には、東京工業大学工学院の藤井輝也研究室も参画した。
 ソフトバンクによれば、千葉県市原市勝間にある双葉電子勝間ラジコン飛行場において、同システムを用いて約70キロメートル離れた遠隔地からのドローンの手動操縦、GPS受信機能が搭載された携帯電話機の位置を特定する実験に成功。この実験では、総務省関東総合通信局からシステムを用いてフィールド実証評価を行うための実験試験局の免許を取得しているという。
 ソフトバンクは2016年から、雪山や山岳地域などでの遭難者救助を目的にドローンによる無線中継システムを用いた遭難者位置特定の研究を進めてきている。今回新たに開発したシステムには、ソフトバンクと東京工業大学が共同開発した遠隔地から目視外での手動操縦を可能とする「ケータイドローン飛行制御システム」を搭載。これにより、従来のシステムでは目視内での遭難者の位置特定しかできなかったが、開発したシステムでは、モバイルネットワークを介して遠隔地にいる操縦者が中継映像を見ながら手動操縦することを可能とした。・・・