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竹中工務店、東京理大の「スペース・コロニー研究センター」参画
2030年以降の宇宙滞在技術の研究開発加速へ
竹中工務店が、東京理科大学が設立した「スペース・コロニー研究センター」に参画し、2030年以降の宇宙滞在に必要な技術の研究開発に着手した。「スペース・コロニー研究センター」は、宇宙開発に不可欠な閉鎖環境で人間が長期滞在するための技術を研究する開発拠点。
「スペース・コロニー研究センター」の研究開発は、事業統括及びスペースQOLデザイン、スペースアグリ技術、創・蓄エネルギー技術、水・空気再生技術という4つのチームで構成。竹中工務店はこのうち、現状ではスペースアグリ技術と水・空気再生技術チームに参画している。
事業統括及びスペースQOLデザインチームは事業の統括を務めるとともに、微小重力や低圧等の特殊な環境条件下に晒される月面に人間が長期間滞在することを想定し、その滞在中の安全・安心や医療のセーフティネット等、快適に生活するために必要なシステムを設計するとともに、必要技術の抽出を行う。
スペースアグリ技術チームでは、水中プラズマ技術と光触媒技術を併用することによって、資源が欠乏する閉鎖空間でも自給自足でき、かつ衛生面に配慮したスペースアグリの要素技術の開発を行う。
さらに創・蓄エネルギー技術チームは、放射線耐久性に優れた材料による高効率かつ高出力な太陽電池、夜間にも発電可能な室内外温度差での熱電池発電システム及び太陽電池・熱電池に連携したフライホイール型高エネルギー密度蓄電システムの開発を目指す。
そして水・空気再生技術チームは、閉鎖空間内で利用される水や空気に含まれる人体や装置等から排出された物質を、光触媒等の機能性材料を用いて分離・変換し再生利用することで、閉鎖空間内の環境維持を行うシステムの開発する。
竹中工務店ではこれまでも、宇宙用シャワーの実用化研究、月面基地、植物生育の基礎研究などを進めてきた。今年3月には、技術研究所にスペース・フロンティアグループを立ち上げ、産学連携による宇宙滞在技術の研究を強化しはじめているなど、宇宙という新たなフィールドへの進出を加速しているところ。今後は、「スペース・コロニー研究センター」と居住空間の「衣・食・住」に視点を置いた研究活動を推進していくとしている。