記事検索はこちらで→
2020.09.10

WING

IATA、ワクチン輸送力の深刻な制約に警鐘

備えあれば憂いなし、ワクチン承認後・配布向け事前準備を

 国際航空運送協会(IATA)は9月9日(ジュネーブ現地時間)、新型コロナウイルスのワクチン輸送において、深刻な輸送力不足が発生する恐れがあるとして、警鐘を鳴らした。その上で各国政府に対し、ワクチンが承認・配布することが可能となった際には、準備が完全に整っているようにすることを、各国政府・業界関係者が共に計画することを開始するよう促した。
 世界各地に未曾有の脅威をもたらした新型コロナウイルスは、依然として感染拡大を続けている。そうしたなか各地でワクチン開発が加速している。航空貨物はグローバルに確立した流通システムを通じて、医薬品管理を行なっており、平時にもワクチンを流通させる上で重要な役割を担っている。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、旅客便ネットワークがズタズタになっている現状、航空貨物輸送能力も大きく損傷している。
 IATAとしては、今回の新型コロナ用のワクチンを流通させるためにも、政府が主導して産業界の利害関係者と協力しながら計画を立案することが重要だとの認識を示した。・・・

 

ワクチン輸送、コールドチェーン施設も鍵に
既存インフラ活用やスタッフ訓練、モニタリングも

 

上空飛行・着陸許可の迅速手続き
優先着陸、関税緩和の検討を

 

ユニセフ、コロナワクチン供給で最大最速の作戦主導
78億人に1度の投与でも8000機分の747貨物機必要

 

※写真=新型コロナワクチン開発が世界中で進められているが、ワクチン輸送力に懸念も。IATAは警鐘を鳴らしている