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ハンガリーがリンクス歩兵戦闘車218両を発注
総額は20億ユーロ以上、内172両はハンガリーで生産
ラインメタルは9月10日(ドイツ現地時間)、ハンガリー国防省から「リンクス」歩兵戦闘車(IFV)などを受注したと発表した。ラインメタルによれば、ハンガリーはNATOおよびEU加盟国で「リンクス」を発注した最初の国になるとのこと。
今回の契約には、30ミリ機関砲を備えた「ランス」砲塔を搭載したKF41「リンクス」歩兵戦闘車218両とBPz3「バッファロー」装甲回収車9両のほか、シミュレーターや補用部品、訓練指導などの製品およびサービスを含んでおり、契約金額は総額で20億ユーロ以上になるという。ラインメタルはまた、数十年間のライフサイクルを考慮すると、将来的には「リンクス」の維持のための補用部品や整備などの契約を得ることができると見込んでいるとしている。
調達は2段階に分かれており、第1段階は46両の「リンクス」と9両の「バッファロー」をドイツで生産。2023年始めまでにハンガリーに納入する予定となっている。第2段階ではハンガリー軍のニーズに応えるべく、残りの172両の「リンクス」をハンガリー国内で生産することになっている。このため、ハンガリー政府とラインメタルは今年8月にハンガリーに装甲車の開発・製造・整備を行う合弁会社を設立することで合意しているという。
ラインメタルは今回の契約獲得に関して、「市場における『リンクス』の躍進は、我々にとって大きな成功。また、EUとNATOの重要なパートナーであるハンガリーがこの革新的な車両を選択したという事実はこの成功をより大きなものにする」と語り、「ハンガリー政府からの信頼に対し感謝するとともに、ハンガリーの友人やパートナーと協力して、この事業を長期にわたって成功させるべく全力を尽くす」としている。
「リンクス」は、最大重量38トンのKF31型(乗員3名+歩兵6名)と若干大型化したKF41型(乗員3名+歩兵8名)の2種類の歩兵戦闘車型をベースに、用途に応じて、指揮通信型、偵察型、修理回収型、救急車型の派生型がある。
※写真=「リンクス」の歩兵戦闘車型(提供:ラインメタル)