富士通研究所、一般カメラで顔偽造物判定技術

顔認証のなりすまし防止に貢献

　富士通研究所は顔画像を用いた認証方式において、印刷した写真やインターネットに公開されている画像などをカメラに提示して他人になりすます不正行為を、一般的なカメラで検知できる顔偽造物判定技術を開発することに成功した。
　これまでの技術では偽造物特有の特徴を捉えるために近赤外線カメラなどの専用デバイスや、偽造物では再現が困難な顔の向きを左右に振るなどの動きを利用者に要求する対策が取られていた。
　ただ、この従来手法の場合、専用のデバイスを追加しなければならず、コスト増加や利用者に追加の操作を強いるために認証に時間がかかるなどといった課題があった。
　そうしたなか富士通研究所は、偽造物特有の写り方の違いに基づく偽造特徴抽出技術、取得環境による写り方の変動に対応した偽造物判定技術を開発した。これにより認証時に撮影される顔画像のみで偽造物による他人へのなりすましを防止できるとしており、顔認証の利便性を損なわずにセキュリティを強化することができるとしている。
　近年、生体情報を用いた認証方式において、・・・

※画像＝一般的なカメラでも偽造を見破ることができる技術を開発（提供：富士通研究所）