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イージス・アショア代替案は洋上配備方針に
米政府や民間企業等交えて詳細な検討を進める
防衛省は9月24日、山口・秋田両県への配備を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替案について、イージス・アショア構成品を洋上のプラットフォームに搭載して配備する方針を記者説明会で明らかにした。
防衛省では、「省内において構成品全てを陸上配備可能な代替地の検討を進めたが、代替地はないという結論に達した」と述べ、イージス・アショア代替案として、SPY-7レーダーとイージス・ウェポン・システム(AWS)を自衛隊施設などに、発射装置(VLS)を洋上などに配備するという「陸上案」と、船舶を含む洋上プラットフォームにSPY-7、AWS、VLSの構成品全てを搭載する「海上案」の2案を検討したと説明。比較検討した結果、「海上案」を方針として定め、米政府やSPY-7を製造するロッキード・マーティン、国内造船業者など民間事業者を交えて、技術的実現性や搭載する機能やコスト、期間について詳細な検討を進めることにした。
陸上案はAWSとVLS間の通信などが問題に
海上案は海象等の影響あるも1ヵ所に配備可能
自己防護能力は必要としてBMD専用艦は否定
「様々な機能載せた究極的な姿はイージス艦」
レーダーは契約済みのSPY-7を活用する方針
人員の供出元や運用主体も今後検討
※写真=防衛省はイージス・アショア代替案について、洋上プラットフォームに配備する方針を取ることを明らかにした
※写真=防衛省は海上プラットフォームの例としてセミサブマージナル型のオイルリグを挙げた(提供:日本海洋掘削)
※写真=防衛省は洋上プラットフォームに自己防護能力を持たせる予定であり、結局はイージス艦の増勢に落ち着くかもしれない