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2020.09.29

WING

JAXA、ANAHDと都市域大気成分観測で共同研究

JAXA観測機器をANA機に搭載、大気濃度分布観測

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)とANAホールディングス(ANAHD)は、人工衛星と旅客機から都市域の大気成分等の分布を観測(リモート・センシング)する共同研究を開始する。共同研究は今年10月から来年6月までを予定しており、なかでも好天日が多い冬場を中心に観測する。
 JAXAでは2009年以来、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)により地球全体の温室効果ガスの増加を捉えてきたており、ANAホールディングスとの共同研究では「いぶき」の観測技術を応用したJAXA観測機器をANAの旅客機内に持ち込み、窓から観測機器のカメラのような部分を地上に向けて、光の特性を利用して観測する。これにより、主要都市における大気成分(二酸化炭素、二酸化窒素)などの詳細な濃度分布を観測する計画だ。
 取得したデータと「いぶき」などの人工衛星が取得したデータを組み合わせることで、地球全体を観測する人工衛星だけでは把握が困難であった都市域における人間活動に伴う温室効果ガスの排出量を、交通・産業などの発生源別に評価する。・・・

 

※写真=ANA機にJAXA観測機器を搭載して主要都市の大気成分を観測(提供:JAXA)