記事検索はこちらで→
2020.09.29

WING

スカイマークはなぜ定時運航率No.1を維持し続けられるのか?

芽生えたライバル意識、「No.1とその他」意識で勝ち取った王座

 〔本紙9月18日号:スカイマーク佐山会長インタビューの続き〕定時運航率―――。航空会社の総合力を表す指標の一つだ。航空会社のあらゆる部門が横断的に力を結集しなければ、高い定時運航率をキープすることはできない。日本の航空会社は世界のなかでも高い定時運航率を叩き出すなど、運航品質に秀でていることが特長の一つだが、その日本の空のなかにあって”日本一”をキープしているのが、スカイマークだ。本紙の取材に応じたスカイマークの佐山展生会長は、同社が定時運航率No.1をキープし続けていることについて、「全部門が力を合わせて日本一となっている。素晴らしいことであるし、(会社の)自信に繋がる。さらに、何か取り組む際にも、励みになる」ことだと高く評価しつつ、この”日本一”をキープするためには「常に競争に勝つ意識が大事」であることを強調した。
 経営破たん前、お世辞にもスカイマークの定時運航率は良いものとは言い難いレベルだった。運賃が安いというイメージこそあれ、大手に比べると、どうしても遅延や欠航といったマイナスのイメージが付きまとっていた。しかしながら現在では様相が全く異なる。定時運航率No.1といえば、スカイマークの代名詞と、そのイメージが定着しつつある。
 経営破たんした直後、スカイマークの経営を担うことになった佐山会長や前・市江正彦社長らが、友人たちから寄せられたスカイマークのイメージは、「遅れる、欠航する」といった寂しい内容。「そういうイメージを持っている人たちに、もう一度スカイマークを利用してもらうためにはどうすれば良いか。これはもう日本一しかないなと。それで目標設定は定時運航率で日本一とした」と当時を振り返った。そこで新生スカイマークの経営方針は、第一を安全とし、第二に定時運航率No.1を掲げることにしたという。・・・

 

次は顧客満足度でも日本一に
11年連続トップのSFJから玉座を奪えるか

 

社員満足度No.1も重要視

 

※写真=インタビューに応じた佐山会長。定時運航率No.1を達成し、その維持と顧客満足度No.1も目指す