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小野寺防相、中国・台湾間で米国のコミット重要
中国側の軍事拡大を注視、差は年々拡大へ
小野寺五典防衛大臣は7月10日の閣議後会見で、中国をはじめ近隣の安全保障環境が厳しくなる中、軍事バランスにおいて差が開きつつある中国と台湾との軍事バランスにおいて、「米国のコミットメントが極めて重要」との認識を示し、関連するすべての動向を注視すると述べた。
小野寺大臣は中国・台湾のバランスについて、近年中国では軍事力の強化を急速に進めていて、軍事バランスが全体として中国側に有利な方向に向かっているとした。その差は年々拡大する傾向が見られると指摘。そして、これは中国・台湾という個別の案件ではなく、東アジア全体の課題だとし、その上で「米軍のプレゼンスが地域の安全保障上の重要な役割を果たしている」との考えを示した。
これは、一部報道でアメリカ海軍の駆逐艦が台湾海峡を通過したとして、防衛省が把握している事実関係を求められ、説明したもの。詳細には言及しなかったが、一般論として、中国・台湾間の課題に対し、米軍の重要性について述べた。
また小野寺大臣は、6月に行われたシャングリラ会合でマティス米国防長官が、台湾との協力にコミットすると述べ、さらに現状変更のため、すべての一方的な取組みに反対する考えが示されたとして、米国が中国の行動を警戒していることについて説明した。