記事検索はこちらで→
2020.10.13

WING

2018年のSSJ100オーバーランは空港の伝達ミスが原因

 ロシア国家間航空委員会(IAC)は、2018年にヤクーツク空港で発生したヤクーツク航空のSSJ-100型機オーバーラン事故の事故調査報告書を公表した。
 この事故は2018年10月9日から10日の深夜に発生したもので、ヤクーツク航空のSSJ-100型機(機体記号:RA-89011)がヤクーツク空港への着陸時にオーバーラン。乗員乗客92名のうち4名がケガを負い、機体は全損している。
 報告書は事故の原因を「空港がパイロットに対し、氷結した滑走路に関する誤った情報を伝達したため」と結論。空港は滑走路の粘着係数は0.45とパイロットに伝えたが、実際の粘着係数は0.26であり、この数値はSSJ-100型機の着陸基準に満たないものだったという。このため、事故機であるSSJ-100型機については、機体の認証作業に不足はなく、SSJ100型機の運航に支障をきたす様な構造的欠陥はないとした。一方で、事故の要因としてヤクーツク空港の滑走路改修工事および空港業務組織の欠陥を指摘している。
 SSJ-100型機を製造するUACは、「SSJ-100型機の安全と定期運航を確保するため、航空会社との連携を継続していく」と述べている。