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2020.10.23

WING

成田、航空会社・テナント支援540億円規模に

NAA田村社長、使用料一時減免「背水の陣で臨む」

 成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は10月22日の定例会見で、新たに実施する定期旅客便の空港使用料の一時減免措置について、2020年度適用分で合計20億円規模の減免になるとした。さらに3月から各種講じてきたエアラインや構内テナントに対する支援措置と合わせると、トータルで540億円規模に達することを明かした。この減免の決定に、NAAとして「ネットワーク維持のため、背水の陣で臨む」と述べて、厳しい状況を吐露しつつも、改めて路線維持に力を入れる姿勢を示した。
 これまでNAAが講じた支援策は、支払い猶予で420億円ほど、減免措置としては120億円ほどの規模になるとした。この度の減免措置は、これまでNAAが成田ネットワークの拡大策として行ってきた成田ハブ化促進インセンティブや、成田空港マーケティングインセンティブを一時停止した上で適用するもの。田村社長によれば、各種インセンティブは通常時に新規就航や増便につなげるための取組みで、「これだけ便が減ってしまうと、インセンティブ自体が運用しにくい状況」になった。そのため、インセンティブに充てる予定だった財源を有効に活用するため、代わりに空港使用料の一時的な減免措置を打ち出した。・・・

 

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※写真=成田空港の近況について説明するNAAの田村社長