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国内航空機生産額、7月は808億円と再び1000億円割れ
コロナ影響で航空機需要減、対前年比37%減少
今年7月の日本国内の航空機生産額(製造・修理)が807億9400万円と、再び1000億円の大台を大きく割り込む結果となった。昨年7月の航空機生産額は1277億6000万円で、今年7月は対前年比約37%生産額が縮小したかたちだ。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、欧米大手機体メーカーの民間航空機生産が急激に落ち込んでいるなか、今年5月の国内航空機生産額は約600億円にまで縮小。翌6月には1177億3400万円までV字回復を果たしていた。ただ、V字回復がみられた6月についても、昨年6月の約1570億円と比較すれば、約25%減と大きく縮小しており、新型コロナ禍に伴う大手機体メーカーの減産影響は、日本の航空機産業に大きな打撃を浴びせかけている状況だ。
大幅な前年割れ続く国内航空機生産
コロナ禍で回復の目処立たず
国内航空機生産額は今年3月の段階で2248億円あったものの4月に急速に縮小。4月の生産額は723億円(前年同月:1364億円)と1000億円割れにまで急落した。5月にはさらに600億円(同:1234億円)にまで落ち込み、1ヵ月あたりの生産額が対前年比で約50%減少していた。6月の生産額は4月と5月の生産額と比べると大きく持ち直した感があったが、7月に入ると再び1000億円の大台を大きく割り込んでしまった。・・・
機体・エンジン製造生産額、前年比41%減
民需落ち込み激しく、機体5割減、エンジン製造7割減
修理生産額、33%増の105億円
防衛・民間ともに機体・エンジン修理増加
※グラフ=日本の航空機生産額(製造・修理合計)は再び1000億円の大台割れに。新型コロナの影響で国内の航空機産業も大打撃を受けている(グラフ単位は百万円)
※写真=新型コロナの影響で欧米大手機体OEMの納入・受注が低迷。日本の航空機産業の苦境はしばらく続きそうだ