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2020.11.04

WING

川崎重工業、水素航空機向け燃焼器開発着手

2030年までに燃焼器実証・デモ達成へ

 川崎重工業が水素を燃料とするジェットエンジン技術の開発に乗り出したことが分かった。川崎重工業の橋本康彦社長は「水素を燃やす燃焼器の開発がポイントだ。2030年までに実証・デモンストレーションの達成を目指す」計画にあることを明かした。
 橋本社長は「最近になって欧州の航空機メーカー(エアバス)が水素燃料で飛行する飛行機を2035年までに実用化するとの発表があった」ことに言及しつつ、「当社でも水素を燃料としたジェットエンジンの開発に着手した」ことを明かした。
 欧州の航空機メーカーであるエアバスは今年9月、水素燃料を利用した3機種の世界初のゼロ・エミッション旅客機「ZEROe」(ゼロイー)を2035年までに実用化することを表明。2035年までに実用化するためには、少なくとも2025年には同プログラムを開始する必要性があるとしていた。その上で、今後数カ月以内には水素燃料電池および水素燃焼技術を試験する水素デモンストレータープログラムを正式に開始することを表明。エアバスの試算では、水素を活用することで航空業界の二酸化炭素排出量は最大50%削減する可能性があると推定した。・・・

 

水素活用社会転換へ研究開発加速
国内外19件のフィージビリティスタディ参画

 

※画像=川崎重工業が水素燃料航空機用のエンジン燃焼器の開発に着手。2030年までに実証・デモ達成へ(提供:エアバス)