ウイングトラベル
今後の海外旅行促進は「提案力強化」がカギ
リクルートがセミナー、海外旅行実態を調査
リクルートライフスタイルは7月13日、海外旅行や航空会社に関する調査報告や今後の旅行トレンドなどを紹介する「エイビーロード海外旅行セミナー」を都内で開催した。当日は旅行会社や航空会社、政府観光局の関係者が数多く参加した。プレゼンテーションでは海外旅行の目的や人気デスティネーション、旅行意向などに関する最新動向を紹介した上で、今後の海外旅行市場拡大へのポイントとして、旅行者の需要に対するスムーズな対応や若年女性へのアプローチ強化など、提案力を強化することが重要であると指摘した。
主催者、来賓あいさつに引き続き、エイビーロード・リサーチセンターの森戸香奈子研究員からプレゼンテーションが行われた。出国者数に関しては2年連続で増加したが、この理由については、所得の向上やLCCなど国際線就航本数の増加、テロ風評被害の軽減などが要因となっているのではないかと指摘。
人気渡航先については、台湾がトップとなり、以下、ハワイ(オアフ島)、韓国と定番エリアが上位に名を連ねた。上位以外で注目の動きが見られたのが、香港とヨーロッパ方面。香港は航空便が増加したことで旅行者数も増加した。また、ヨーロッパについてもプラスとなっており、社会情勢不安により低迷していた需要が戻りつつあると指摘した。また、旅行先の満足度ではスペインがトップとなった。スペインは旅行者からの高い満足度に加え、今後旅行してみたい国・地域でもイタリアに次ぐ第2位となっており「今後の動向が注目される」と指摘した。
若年層の親世代との旅行が増加傾向に
シニア層のパッケージ商品への要望多様化
世代別の動きを見ると、40歳代の男性が、一人旅、夫婦旅行、家族旅行の割合がほぼ同水準となり、ライフステージが分散していることが、旅行の需要に一定の影響を与えていると指摘した。また、18歳から29歳の男女の動向を見ると、親との家族旅行をする比率が高まっている点に注目する。森戸氏は「最近の若年層は親世代と仲が良いことや親世代が若い頃に海外旅行に出かける回数が多かったことにより、親連れの海外旅行が増えているのではないか」と指摘した。