WING
航空関連団体、来年夏ダイヤのU/Lルール柔軟運用を
U/Lルール使用率を50%化など各国当局に要求
世界空港スロット会議(WASB)、世界空港評議会(ACI)、国際民間航空協会(IATA)ら航空業界の関連団体は11月26日(ジュネーブ/モントリオール現地時間)、2021年夏ダイヤに向けてU/Lルールの柔軟な運用を延長することを共同で求めた。具体的には来年2月上旬までにスロットを返却した航空会社は2022年夏ダイヤにおいて当該スロットを運用する権利を有することのほか、現行U/Lルールにおける80%の使用率を50%に引き下げることなどを求めた。さらに、現行のU/Lルール上でも航空会社の「不可抗力」によるスロットの不使用は算定外と規定されている点について、政府による短期的な国境閉鎖や検疫措置による結果による需要減退などについても、明確に定義すべくことを訴えた。
U/LルールはIATAが定める国際的な発着枠調整ルール「ワールド・スロット・ガイダンス」に基づくもの。混雑空港の発着枠を有効活用するため、航空会社に配分された発着枠の使用率が80%を切る場合には、翌年同時期同時間帯における発着枠の優先配分権(ヒストリック)を得ることができなくなるというルール。ただし、航空会社の不可抗力などの理由で発着枠を使用し切れなかった場合、使用率の算定から除外することができる。・・・
※画像=新型コロナウイルスパンデミックの影響で航空業界の危機は長引いている。業界団体は2021年夏ダイヤのU/Lルールの柔軟運用を各国当局に求めた(提供:IATA)