日シンガポール防衛相電話会談で地域情勢意見交換

自由で開かれた海洋秩序を重視、防衛協力推進で一致

　岸信夫防衛大臣は12月7日、シンガポールのウン・エンヘン国防大臣とのテレビ会談で、最近の地域情勢などについて意見交換を行った。さらにコロナ禍のなかでも、日本とシンガポールが二国間防衛協力・交流を推進していることを歓迎し、防衛分野での緊密なコミュニケーションを継続するとともに、協力・交流を引き続き強化していくことで一致した。
　会談では、インド太平洋地域の情勢が話題となり、中国の行動をにらんだかたちとなった。両大臣は、法治による自由で開かれた海洋秩序を重視する考えを共有した。さらに岸大臣は、力を背景とした一方的な現状変更の試みや、緊張を高めるいかなる行為にも強く反対するといった日本の主張をウン大臣へ伝えた。
　また新型コロナウイルス感染症の影響に関する意見交換では、災害派遣活動時の感染予防策の知見や教訓について双方で共有するとして、感染症対策の分野でも防衛協力の推進を図ることで一致。さらに岸大臣は自衛隊による感染予防策について説明した。