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CMC信頼性評価技術確立へ国際標準試験片を国内で
東京工科大らで国際体制、航空エンジン等で需要増えるCMC
東京工科大学CMC(セラミックス基複合材)センターの香川豊センター長は、CMCの信頼性評価国際共同プログラムをスタートしたことを明らかにした。日本がCMC分野で国際競争を勝ち抜くべく、国内の関連団体のファインセラミックス協会や超高温材研究センターらと共同で、「国際標準となる標準試験片を日本で作る」(香川センター長)ことを目指す方針だ。その標準試験片を世界に配布し、日本がCMCの信頼性評価分野で世界をリードする狙いだ。
CMCは”日本発”の技術であるが、一方でその利活用、いわば下流工程では欧米企業などが大きく抜きん出ている。なかでも航空機エンジン分野はCMC利活用でGEがパイオニアとなるなど、利用が進んでいる。今後も次世代エンジン開発に向けてCMC利用の拡大が進むとみられ、日本の得意技術を活かすべく、日本メーカー各社が技術開発を急いでいる。・・・
※写真=GEはLEAPエンジンやGE9XでCMCを採用。温室効果ガス削減の流れが航空業界で加速するなかCMCの適用拡大は必至だ。日本がCMC信頼性評価技術を世界に先駆けて獲得すれば日本企業の大きな後押しにも繋がる。写真はGE9X(提供:GE)