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2020.12.09

WING

ジャムコ、eVTOL市場への参画を検討

アフターコロナ見据えたESG取り組み強化で

 ジャムコが垂直離着陸電動航空機(eVTOL)市場への参画を視野に入れていることが分かった。
 ジャムコの粕谷寿久取締役常務執行役員は「具体的には検討中の段階」と前置きしながらも、「社内ではeVTOLなどといった電動の飛行機に関しても、今後色々と検討していきたい」と話し、アフターコロナの市場を見据え、その取り組みを強化していくことを検討していることを明かした。
 新型コロナウイルス感染拡大で世界の航空業界が大打撃を受けているなか、ジャムコの業績も苦しい。ジャムコが11月に発表した2021年3月期中間決算では、42億9400万円もの当期純損失を計上。通期業績予想でも純損失が88億円へと大きく膨らむ見通しだ。
 そうしたなかジャムコは9月にはジャムコ・シンガポールを来年1月末で解散することを決定したほか、国内外の製造拠点の整理・統合を進める決断を下した。本社のある立川で行なっていた内装品の開発案件の製造を新潟、宮崎の両子会社へと移管することを決めるなど、緊急対策を打ち出している。今期中に立川での内装品製造の一部を終了して、来年度から両子会社が担当する。

 

軽量化で得意の炭素繊維複合材技術活かす
熱可塑CFRP軽量部材の高レート成形など

 

※写真=ジャムコがアフターコロナを見据えて巨大な市場が見込まれるeVTOL市場への参画を検討している