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2020.12.21

WING

航空各社の冬季繁忙期、国際線いぜん厳しく9割超減

回復早い国内もGoTo中止などで予約伸びず苦戦

 航空各社による2020年度年末年始(2020年12月25日-2021年1月3日)の予約状況がまとまった。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、航空業界最悪の年となったが、その影響が年末年始にまで及んだことで、各社苦戦を強いられた。
 国際線は、各国の出入国規制によって需要が完全に冷え込み、各社で予約が9割以上も減少し、いぜん厳しい状況が続く中でも、徐々に需要が回復へ向かい始めたところ。しかし欧州では新型コロナウイルスの変異種発見の報道も聞かれ、今後は国際線の運航が抑制的に推移することも懸念される。
 国内線は、国際線に比べて回復スピードが速く、・・・

 

■ANA年末年始、国際線予約率は60.1ポ減の19.3%
国内は27.2ポ減の46.7%、GOTO一斉停止で予約減少

 

 全日本空輸(ANA)は12月18日、2020年度年末年始期間(2020年12月25日から2021年1月3日まで:計10日間)の予約状況を発表した。国際線の予約率は前年比60.1ポイント減の19.3%、提供座席数が前年比79.8%減少の7万7607席で、予約数は前年比95.1%減の1万4947人となった。国内線も予約率は前年比27.2ポイント減の46.7%、提供座席数が前年比8.9%減少の171万3998席で、予約数は前年比42.4%減の80万1113人になっている。新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し、国内でも感染が再拡大していることを受け、際内共に年末年始とは思えぬ予約状況が浮き彫りになった。・・・

 

※写真=新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大し続けているため、国際線は以前壊滅的状況。「GO TOトラベル」事業の全国一斉停止の発表を受けて、全方面で予約数が減少しているという

 

■JAL冬季繁忙期、感染症影響続き国際線予約率22.3%
予約数は94%減に、回復早い国内もGoTo停止で苦戦

 

 日本航空(JAL)グループの2020年度冬季繁忙期(2020年12月25日~2021年1月3日)の予約状況は、国際線の予約率が前年同期比63.5ポイント低下の22.3%で、提供座席数が76.9%減の7万2082席、予約数が94%減の1万6051人となった。国内線はグループ(JAL、J-AIR、HAC、JTA、JAC、RAC)の予約率が34ポイント低下した40.9%になり、提供座席数が11.3%減の125万1209席、予約数が51.5%減の51万1965人となった。夏季の繁忙期に比べれば、需要の回復が見られる状況。しかし国際線は、日本及び各国の出入国規制の影響などにより、・・・

※写真=冬季繁忙期は、夏季に続き厳しい状況に