記事検索はこちらで→
2018.07.25

WING

NEC、都市部における複数の構造物の老朽化検査可能に

衛星レーダを活用した「2次元微小変位解析技術」を開発

 日本電気(NEC)はこのほど、都市部において老朽化する道路・ビル等のインフラ構造物の健全性を診断するための検査手法として、2つの衛星レーダによる変位解析を統合し、水平垂直両方向の2次元変位を高精度に解析する「2次元微小変位計測技術」を開発した。
 この技術はインフラ構造物ごとの個別検査を可能とし、コストのかかる詳細検査導入の判断に活用できる。これにより、インフラ構造物における予防保全の効率化に貢献するとしている。
 現在、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で行われている衛星レーダ(合成開口レーダ:SAR)による微小変位解析技術が有望とされ、実用化が進められている。しかし、構造物に当てたレーダの反射点が、ビルなどの密集した場所では、どのインフラ構造物のものか判別しづらく、ニーズの高い都市部での適用が困難という課題があった。