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2021.02.15

WING

コロナ禍のカナダ航空機産業、「企業は顧客多角化」

医療・安全保障など他分野へ、ポートフォリオ多様化進む

 新型コロナウイルスパンデミックの真っ只中にあって、カナダ航空宇宙産業は如何にして危機を乗り越えようとしているのか−−−。カナダ航空機産業のメッカであるケベック州において、同州政府の経済革新省航空宇宙コーディネーターを務めているジーン・マーク・ローション氏は「企業は顧客の多角化を進めている」との認識を示した。
 ケベック州の航空機産業は基本的には民間向けの商用機分野が主体の産業構造だが、新型コロナの影響で民間航空機関連事業が大きな打撃を受けていることから、新たに医療分野や安全保障産業、さらには宇宙やドローン産業への進出に踏み切るなど、企業のポートフォリオを多様化する傾向がみられることに言及した。
 一方、中堅企業のなかには「サプライチェーンが分断されてしまい、苦しんでいるところもあるようだ」とし、「中小企業ではキャッシュが不足してきているという問題もある」ことに言及。とくに財務的な課題を抱えた企業に対しては、ローンに対する債務保証などサポートを展開するなど、業界支援の取り組みを展開してきたことを明かした。
 さらにケベック州政府としては、・・・・・・・

 過去の経済危機で収束2年以内に回復も