ウイングトラベル
JAL4-6月期、純利益10.3%減の175億円増益
営業利益「計画比25億円上振れ」と出足好調
日本航空(JAL)が発表した2018年度第1四半期(4-6月)決算によると、営業収益が8.7%増加した3421億円となった。営業費用は燃油費が市況上昇の影響で100億円増加したほか、昨年11月に供用を開始した旅客基幹システムの導入で40億円の費用を計上した結果、9.3%増加した3171億円となった。こうした費用の増加は増収分でカバーすることに成功しており、営業利益は0.7%増加した249億円、経常利益は5.9%減少した231億円となった。四半期純利益は航空機の処分損増加などにより、前年同期比10.3%減少した175億円となった。JALによれば、「第1四半期は計画対比で営業利益ベースで25億円の上振れ。非常に順調なスタートだ」と第1四半期の業績を評価。「第2四半期以降も計画の確実な達成と増収増益に努めたい」としている。
国際線旅客収入、18.2%拡大した1248億円
ビジネスクラス好調などで単価が7%上昇
国際線旅客事業の旅客収入は対前年同期比18.2%増加した1248億円と大幅に拡大。有償旅客数は10.5%の増加した225万1000人となっており、供給の拡大や需要に見合った座席配置への客室改修を行うことで、旺盛な需要を取り込むことに成功した。これにより日本発・海外発ともに順調に旅客数を拡大することに成功し、ASKが前年同期比7.3%の拡大に対して、RPKは8.8%の増加となり、需要が供給を上回った。この結果、座席利用率は1.1ポイント増えた81.3%となった。JALによれば、この水準は第1四半期は過去最高の水準とのことだ。
方面別としては欧米線の利用率はそれぞれ1ポイント以上上昇したほか、中国線利用率は「昨年のL/Fが70%ほどだったが、今年は85%」と、大幅に上昇したことを明かした。
競争激化するハワイマーケット
ちなみに、JALは関西−ホノルル線を増便するなど、力を入れている。他LCCが相次いでこのマーケットに参入するなど競争が激化しており、増便することで需要の取り込みを図っている。
「前年比でASKは1.5倍になっており、需要も1.3倍くらいになっている。昨年のL/Fは90%近かったが、今年は77%ほど。それでも悪くはない」と評価した。「計画とそれほど差はなく、ほぼ期待どおり」とコメントしている。